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オーストラリア永住ガイド

オーストラリアの不妊治療と成功率

yuri
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オーストラリアの不妊治療事情(IUIとIVF)について、不妊治療に踏み切るか迷っている方の参考になればと思い、私がメルボルンで受けた4年半前の不妊治療体験(2019年)をシェアします。質問がある方、不妊治療が不安な方、この記事の最後のプロフィールにあるメルボルンガイドというInstagramアカウントから気軽にDMくださいね。知っている範囲でお答えしますね。(とりあえず、私が当時心配していたホルモン自己注射の針はめちゃくちゃ細くて痛くなかった、筋肉注射は痛かったけどというのを先に伝えておきます。場合によって日本語の無料通訳を入れることもできますが、私の場合はなくてもなんとかなりました。)

豪州の不妊治療の成功率

妊娠サクセスレート(ビクトリア州のMIVFのケース)では、IUIホルモン治療あり-5-20%、IVF-40%(世界平均20%+、オーストラリア30%+、アメリカ40%+、日本6.2%(日本でも施設によっては20%を越えているところあり)。因みに不妊治療は「Number’s game/maths」だと医師に言われました。つまり上記の成功率で計算するとビクトリア州のMIVFでIVFを2.5回やれば確率的には妊娠できると思われる、IUIならラッキーなら5回で妊娠できると思われるというところ。

不妊治療の費用

不妊治療は日本と比べれば割高な印象(バルクビルのところなら逆にかなり格安)ですが、日本より妊娠率が格段に高いので、長期化して年齢が上がったり、身体的な負担が長引くことを考えれば、こちらで試す価値ありかなと思いました。最近では、(34歳以上になると一気に妊娠率が下がるため)若いうちに卵子凍結を積極的にする女性も増えているようで、友人も日帰りで卵子凍結の手術を受けていました。不妊治療は始めたらサイクルに従ってやることが決まっているので、もっと早く始めていればよかったと思っています。

予算(MIVFとプライベートホスピタル利用の場合の費用例)

各施設で若干異なるのであくまで参考例です。またインフレで現在は全体的にもう少し値上がりしているかと思います。

・Fertility Specialist コンサルテーション1回$250-400(Medicareで$70-150カバー)
・IUI(人工授精)ホルモン治療ありの場合の1サイクル$2,200(Medicareで約$600カバー)
・IVF(体外受精)1サイクル$12,000(Medicareで約$5000カバー)
・卵子凍結 $3000
※基本的に生理開始1日目に施設に電話して、1サイクル分の支払いを済ませてからの治療開始となるため、治療開始時にまとまったお金が必要。
・血液検査は基本的にMedicareで全てカバーされる。
・膣エコーは1回$350程度でMedicareで$80-150くらいカバーされる。
・子宮卵管造影検査(HSG)$380($150Medicareでカバー)
・腹腔鏡検査・手術(laparoscopy)$2500($560Medicareでカバー)
その他、タイミング法等の一般治療は私は説明を受けていないので予算がわかりません。

どの施設で治療する?

メルボルンで不妊治療をするなら
Melbourne IVFかMonash IVFが2強で、予算重視ならThe Fertility Centre。
Melbourne IVF(MIVF) https://www.mivf.com.au/
Monash IVF https://monashivf.com/
The Fertility Centre https://www.thefertilitycentre.com.au/
※The Fertility Centreの場合は費用が抑えられる代わりに毎回ドクターが変わるシステム

Fertility treatment(不妊治療)の手順

1,まずはGP(かかりつけ医)にいく

GPで不妊治療したい旨を話してFertility Specialist(不妊治療専門医)への紹介状を書いてもらう。その際に血液検査などGPから勧められることも。また、事前にどのFertility Specialist(不妊治療専門医)のところで治療をしたいか決めてからGPにいき自分が行きたいFertility Specialistへの紹介状を書いてもらうのが一般的だが、特にこだわりがなければGPのお勧めに従うことも可能。オーストラリアでは34歳を越えて結婚していて半年妊活しても子どもがいない場合は逆にGPから不妊治療を提案されることがあります。見込んでも卵子凍結をすすめられるのも珍しいことではありません。

まだ不妊治療までは取り組まないけれど現状のホルモンレベル等が知りたい場合はGPに行き血液検査やエコーの紹介状をもらって調べることもできます。また、不妊治療開始前からの葉酸サプリメントの摂取を指示されます(詳しくは後述)。

2,Fertility Specialist(不妊治療専門医)のコンサルテーション

Fertility Specialist(不妊治療専門医)に予約をとってコンサルテーションを受ける。人気のドクターは1ヶ月以上先の予約となることも。

コンサルテーションまでに血液検査やエコーなどを求められるケースがあり、その場合はGPに血液検査やエコーの紹介状をもらって血液検査なら予約無しで直接検査機関へ出向き、エコーは自分で予約を入れて受け、コンサルテーション当日に結果を持参して行けるようにする。(検査やエコーの際に、GPあてとSpecialistあて両方に結果を送ってもらうよう頼んでおくと便利)。
もちろんその場で治療方法を決定しなくても相談だけでもOK。ただ、毎回コンサルにお金がかかるため、やりたい治療がはっきりしているのであれば、初回のコンサルテーションに全ての検査結果を持参し、やりたい治療を伝えてその場でドクターに治療計画を立ててもらうのが最も効率的。

3,必要な検査を受ける

IUIやIVFにあたり、
①血液検査(ホルモンレベルやワクチンなどの抗体有無を調べる)
②経膣エコー
をまず受けて異常がないかを確認します。

その上で必要に応じて
③子宮卵管造影検査(卵管が通っているか)
④腹腔鏡検査兼手術
等を勧められることも多いようです。

特に③の子宮卵管造影検査はほぼほぼ勧められるかと思います。
検査をすることで詰まっていた卵管が通るケースが多く、検査自体が治療となります。卵子や精子が卵管を通れないと当然受精はできないので、ココ重要です。この時卵管が通れば6ヶ月から1年程度は妊娠しやすくなると言われます。
逆にこの検査によって卵管閉鎖が見つかればIVFへ一気にステップアップするのか左右どちらかの卵管だけ通っているから1方だけを使ってIVF以外を試すのかなどの対策を練ることができます。もちろん、卵管が通っていないのに自然に妊娠する確率は0なので、ぜひ早い段階で検査してしまいましょう!
卵管造影検査事態は本来痛みもほとんどなく(あっても軽い生理痛のような感じ)10分もかからないものです。検査の30分前にパナドール2錠飲むようにと言われて飲んでいきました。
ただし、私の場合は子宮のカーブがネックとなりチューブが入らず入っても抜けるを繰り返してものすごーーーく痛かった!!ドクターだけで検査できず、ナースも途中から入っててんやわんや。帰り道、痛すぎて泣きました(笑)検査後2,3日出血続くし痛くて痛くて「パナドールなんて効くわけ無いじゃん!!」っていう状態でした。でも、私のような例はものすごく稀と言われたので、あまり心配しなくて良いと思います。

次に④の腹腔鏡検査兼手術ですが、
これは子宮内膜症やその疑いがあるときに検査と手術のための病気治療の一環として行われる場合と、
子宮内を直接確認して異常がないかを調べつつ生理食塩水できれいに洗うことで着床しやすい環境にするという不妊治療の一環として行う
という2つのパターンがあるかと思います。たしか卵管造影検査もこの検査手術と一緒にできたと思います。

腹腔鏡手術はオーストラリアではDay Surgeryで行われるので日帰りです。日本では3,4日入院となります。メディケアでもいくらか戻ってはくるようですが、プライベート保険に入っていれば手術はカバーされることが多いと思われます。
どちらにしても結果として受精卵を着床させやすくすることには変わりがなく、施術後の6ヶ月から1年程度はゴールデンタイムと呼ばれ自然妊娠含む妊娠の確率が上がると言われています。
私のかかっていたスペシャリストは「腹腔鏡手術は不妊治療のゴールデンスタンダードよ。」と言っていました。私の場合症状的には生理痛がひどくて子宮内膜症が疑われたのもあり、余計に(エコーや血液検査では異常なし)。
入っているプライベート保険で全額カバーされるしと渋々手術を予約。でも、不幸中の幸い?で、スペシャリストが手術日前に病気で倒れて入院になったのを良いことに、「怖いし、子宮内膜症って確定してないからやりたくない。」と言って不妊治療のプロセスを優先させることにしました。その時に話した感じだと、(卵管が通っている前提で)自然妊娠したい場合はゴールデンスタンダードと言われる卵管造影検査や腹腔鏡手術から始めるのも良いようですが、私のように年齢的に切羽詰まっていて治療を優先したい場合や特にIVFの場合は卵管通っていなくても妊娠できるし、子宮内膜症と確定されていないのであればわざわざ腹腔鏡手術をやることもない、という感じでした。もちろん、IVFしても結果的に妊娠できない場合じゃあ腹腔鏡手術で子宮内を一度確認して着床できる状態か確認しましょう、っていことになるんですが。
この手術は日帰りですがお腹に小さくても穴を空けるので、開腹手術に比べてずっと楽なようですが、それでも術後の痛みはあるようです。友人は1週間位はすごく痛くて寝ていたと言っていました。

4,治療計画を立てる

検査結果が問題なければ、コンサルテーションの際に治療計画を作成してもらい、次の生理から治療開始となる。

5,治療開始

生理開始1日目に施設へ電話して支払いを済ませたらIUIはIVF どちらも3日目からホルモン自己注射開始。また、IUIやIVFにあたり、子宮卵管造影検査や腹腔鏡検査・手術が行われることが一般的のようです。その他のタイミング法等の一般治療は私は説明を受けていないのでわかりません。

妊活サプリの摂取(妊活開始1-3ヶ月前から)

因みにオーストラリアでは、治療開始の最低でも1ヶ月、できれば3ヶ月前から飲むようにと妊活サプリの摂取をGPや不妊治療医にすすめられます。特定の物を指定されるというよりは、オーストラリアのケミストで買える一般的な葉酸とマルチビタミン・ミネラルサプリで信頼のオーストラリアブランドのものならOKという感じです。3人の医師から名前が上がったのはBLACKMORES、Swisse、Elevitの3ブランド。値段や内容を見比べて値段と栄養素バランスが良いと思った下記のBLACKMORESのPREGNANCY & BREST-FEEDING GOLDを飲んでいました。出産後に母乳をあげている時にも使えますます。実はオーストラリアってマルチビタミン・ミネラルの錠剤サプリメントがあまりないんですよね。基本的に足りていない栄養素を単品で補えばいいという考えがあって全体的に基礎を整えるみたいな感覚があまりないようで、私は母乳を卒業した今でも体調が悪かったり体力が落ちた時にサポートとしてこのサプリメントを飲んでいます。

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治療の種類

IUI(人工授精)

排卵に合わせて洗浄・選別・濃縮した精子をチューブで子宮に注入して受精を促す。受精・着床は、自然妊娠と同じ。ホルモン注射を併用し、本来は1つしか排卵しない卵子を2,3個排卵させて妊娠の確率を上げる方法が取られる。基本的に自宅での自己注射に加えて数回のエコーと血液検査で卵胞サイズのモニタリングをしながら進める(ナースが行う)。卵胞が16mm程度に育ったらトリガーの自己注射をし、IUIのInsemination(受精処理)をドクターが行う。Insemination自体は痛みがほぼなく10分程度で終了し、すぐに帰宅可能。
リスク:双子やホルモン注射による副作用、多胎率の増加。

IVF(体外受精)

体外に女性の卵子を取り出し、精子と受精させた後に3-5日間培養した後の受精卵(分割期胚または胚卵胞)を子宮に戻して着床を促す治療。施設により何日目の受精卵を戻すか決まっている。ホルモン自己注射により卵子を6-10個作って全身麻酔下で採卵(日帰り手術)。基本的に自宅での自己注射に加えて数回のエコーと血液検査で卵胞サイズのモニタリングをしながら進める(ナースが行う)。卵胞が16mm程度に育ったらトリガーの自己注射をし、採卵をドクターが行う。採卵後2-5日で受精卵を子宮に戻して着床を促す。その後、受精卵が育ちやすくするためにホルモン補填をする。
リスク:ホルモン注射による副作用、特にOHSS等

わたし個人の体験談

私の不妊治療の流れはこんな感じでした。↓
7月中旬:GPで私と夫の紹介状をもらって不妊治療Specialistに予約を入れる(1ヶ月半待ち)
〜8月中旬:待っている間に血液検査と膣エコー、卵管の検査。夫の精子検査を済ませる。(Specialistから事前に受けてくるよう指示がありGPに紹介状をもらって検査。けっこう細かい項目の検査指示がありました)。私は、検査結果をGPと専門医(まだ会ってないけど)に送ってもらうよう手配しました。また、過去の検査結果もGPからコピーをもらっておきました。
8月中旬:検査結果を持って初回コンサルテーション。
結果を見せながら治療の選択肢を相談。生理痛がひどいと話したらエコーでは異常無しだけど子宮内膜症の疑いがあるから、腹腔鏡検査兼手術で開けてみて確認するを勧められ手術を予約。追加の血液検査も実施。
8月中旬-9月下旬:ポリスチェックとチャイルドプロテクションの書類申請(最大1ヶ月かかるのでこれは早めに!)各種追加の血液検査。
9月下旬:ドクターが体調不良で入院し手術延期
10月中旬:2回目のコンサルテーションで、もともと手術乗り気じゃないからと腹腔鏡手術をキャンセルしてもらいIUIの計画をたててもらう。ポリスチェックやチャイルドプロテクションの書類を受け取る。
ビクトリア州指定のIVFのためのコンサルテーションとナースのコンサルテーションを受ける(この2つが終わらないとIUI,IVF始められませんが、これは近場で予約2ヶ月待ちとかになったので、同じMIVFの違うセンターで受けました)。施設によって待ち時間が違うと思いますが、IVFやるって決めているなら初回のコンサルのときにでも予約しておくといいと思います。

10月下旬:生理が始まり1日目に支払いを済ませて、1サイクル目のIUI治療開始、11月妊娠発覚、翌7月出産。

一番時間がかかるのが専門医とのコンサルテーションの初回予約待ち、ポリスチェック等の書類集め、あとはIVFのためのコンサルテーション、ナースコンサルテーションの予約待ち(施設によって待ち時間がかなり違うと思います)。
長いのは治療開始前で、基本的に治療が始まったら全てのスケジュールが決まっているのでスムーズに進みました。

ドクターが入院で手術キャンセルというのに振り回されましたが、結果的にはあるかどうかもわからない乗り気でない子宮内膜症の手術せずに治療に入れたので私には良かったです(いつかやっぱりやるってなるかもですが)。
因みに腹腔鏡検査兼手術の意義は、子宮内膜に異常があれば治療するのはもちろん、子宮内を洗浄するので(特に自然妊娠希望の場合)術後1年位妊娠率が上がるから「不妊治療のゴールドスタンダード」なのだとか。IVFの場合はそこまで気にしなくて良いと言われました。

具体的な感想や私がお世話になった先生などを知りたい方は最後にあるプロフィールのメルボルンガイドというInstagramアカウントから気軽にDMくださいね。知っている範囲でお答えします。

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Yuri
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メルボルンガイド
在豪10年、オーストラリアの情報通。「今やりたいことをやる」をモットーにビクトリア州の山に暮らすアラフォーママ。Webマーケティングコンサル・ゲストハウス運営・情報サイト運営・不動産投資など、ライフステージに合わせた生き方を模索中。2016年からGoogle認定ローカルガイドとして活動。地元民目線のお勧め観光スポットやお店情報も発信していきます。
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