ブッシュ・タッカーが食べられる有名店
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実は、前回の「オーストラリア6万年の食文化Bush tuckerって?」の記事の後、オーストラリア先住民の伝統の食文化であるブッシュ・タッカーの深みにはまって本を読み漁ったりネットで調べ物をして横道に逸れていたら、時間がかかってしまって。ブッシュ・タッカーが食べられるお店のリスト投稿をお待たせしてごめんなさい。ブッシュ・タッカーの他にもブッシュ・フード/ネイティブ・フード/ファースト・ネーションズ・フード/アボリジナル料理など色々な言い方があります。(前回の投稿を見ていない方はまずはそちらからどうぞ。)
- 伝統のブッシュ・タッカーが食べられるお店
- Attica(アティカ) – メルボルン、VIC
- Big Esso by Mabu Mabu(ビッグエッソ・バイ・マブマブ) – メルボルン、VIC
- Wildflower (ワイルドフラワー)‐ パース、WA
- Koori Kulcha Aboriginal Corporation Cafe(クーリ・カルチャ・アボリジナル・カフェ) – NSW
- Ochre Restaurant(オーカー・レストラン) – ケアンズ、QLD
- Mirritya Mundya(ミリティヤ・ムンドヤ) ‐サウスコースト、 NSW
- Warndu Café(ワンドゥ・カフェ) – SA
- Red Ochre Barrel + Grill(レッド・オーカー・バレル・アンド・グリル) – アデレード、SA
- Wayward Winery(ウェイワード・ワイナリー)‐ ワーブラ、VIC
- 先住民のレシピ本おすすめ
- まとめ
伝統のブッシュ・タッカーが食べられるお店
実際にブッシュ・タッカーが食べられるお店のリストですが…。実は、コロナ禍で軒並み閉店してしまって数が減っていることがわかり残念なのですが、現在も残っている人気のお店を紹介しますね。先住民の伝統食文化であるブッシュ・タッカーを提供する専門店はほとんど固定の店舗がないことがわかり、創作料理の一部にブッシュフードが使われているレストランもリストに含めました。そちらも、オーストラリア先住民たちの食材を現代風にアレンジした創作料理料理が食欲と好奇心をそそります。とうよりも、現代オーストラリが誇る”Modern Australian Cuisine(モダン・オーストラリア料理)”という料理そのものが、先住民たちの教えを活かした季節と土地の素材を取り入れた創作料理の手法をもとに原型が形成されていると言えるかもしれません。遠くてお店に行けない人にも、ブッシュスパイスなどを手に入れられるオンラインショップ情報も盛り込んでおいたので良かったら参考にしてみてくださいね。因みにリストの最後は、家庭菜園で育てたネイティブ植物を使った料理が自慢のビクトリア州にある私のおすすめのワイナリー。ぜひ最後まで読んでみてくださいね♪
Attica(アティカ) – メルボルン、VIC
Attica Summer campのカンガルーBBQ
アティカはシェフのベン・シュリーがブッシュ・タッカーを独自のスタイルで取り入れたモダンオーストラリア料理レストランとして世界的に有名。カカドゥプラムやフィンガーライム、マガリカ海老など、オーストラリア固有の食材を活用したユニークなコース料理を提供しています。公式サイトに行くと”牛のスペアリブは提供していないけどワニのリブならある”と紹介されているのも印象的。カジュアルにと言いつつそのこだわりが故に実際には超高級で予約もなかなか取れないお店。一人当たりコース料理が$400ドルくらいに飲み物とチップを入れて$500ドルくらいは予算をみておくと良さそう。Instagramもほとんど更新されていないのに予約でいっぱい。私もいつかは夫を連れて行く予定(笑)。 https://www.attica.com.au
Big Esso by Mabu Mabu(ビッグエッソ・バイ・マブマブ) – メルボルン、VIC
Mabu Mabu pop upのエミューソーセージロール
ビッグエッソバイ・マブマブはメルボルンのど真ん中、フェデレーションスクエアにあるお店。ビクトリア州民でネイティブフードを調べたことがある人は必ずと言っていいほど知っているお店。トレス海峡諸島出身のシェフであるNornie Bero(ノーニー・ベロ)が創設し、オーストラリアの先住民族であるトレス海峡諸島とアボリジニの文化や料理を体験できるレストランとして人気。オーストラリアのネイティブ食材を使用した料理をモダンに仕上げたユニークな料理をカジュアルなスタイルで提供しています。予算はディナーは料理に$50-80程度とドリンクでプラス$25-50ほどをみておけば良さそう。ランチなら$50‐60程度の予算でも使える気軽な感じが好み。「Big Esso」という名前は、トレス海峡の言葉で「ありがとう」や「歓迎」の意味だそうです。(オリジナル本店のお店Mabu Mabuは閉店しています)https://mabumabu.com.au/pages/dining
ビクトリア州内ではMabu Mabuのスパイスやソースなどを置いているカフェなどもたまにみかけます。Mabu Mabuのオンラインでも購入できます。私が特に気になったのはブッシュ・タッカーの代表格、ブッシュスパイスや家族で作って食べられるダンパーキットがめちゃくちゃ楽しそう♪オンラインショップはこちらから→ https://mabumabu.com.au/collections/all-products
Wildflower (ワイルドフラワー)‐ パース、WA
パースにある「Wildflower」は、オーストラリア西部の先住民の「6つの季節」にインスパイアされた料理を提供する高級レストランです。地元の食材を活かしたモダン・オーストラリアン料理を特徴としており、四季ではなく六季のサイクルを意識したメニューがユニークな点です。シェフが各季節に合わせて新鮮な地元産の食材を使用することで、四季を超えた土地の豊かさと歴史を反映したメニューが楽しめます。予算は$200-300。COMO The Treasuryホテルの屋上からパースの街並みを眺めながら食事を楽しむことができます。https://wildflowerperth.com.au/
Koori Kulcha Aboriginal Corporation Cafe(クーリ・カルチャ・アボリジナル・カフェ) – NSW
地元アボリジニコミュニティが運営するクーリ・カルチャ・アボリジナル・カフェは、現在固定のカフェ営業はありませんが、ワークショップやイベント等で伝統的な食材や料理法(ダンパーブレッドやカンガルーステーキなど)を体験しながら伝統文化の背景についても学ぶことができます。 https://www.koorikulchaexperience.com.au/
Ochre Restaurant(オーカー・レストラン) – ケアンズ、QLD
オーカー・レストランは、ケアンズのハーバー沿いに位置する長めの良い人気のレストランです。オーストラリアのネイティブ食材を使ったモダンなオーストラリア料理が楽しめます。クロコダイルやカンガルー、エミューを使った料理や、ワトルシードやクアンドンといった先住民の食材を活用したメニューが豊富で、お酒と一緒に気軽に試せるタパス料理も充実しています。広々としたダイニングエリアからは海や山の眺めを楽しめるロケーションも素敵。予算はタパスと飲み物だけなら$50-80で気軽に、ディナーの予算は$100-150程度。やや高級レストランというところでしょうか。キッズメニューもあるようです。また、メニューに柚子や豆腐などの日本の食材も加わっていて、モダンオーストラリア料理というよりも少し日本ぽい?という感じが伺えます。(オーストラリアは空前の日本食ブーム!)もしかしてオーナーが変わってしまったのかもしれません。
Mirritya Mundya(ミリティヤ・ムンドヤ) ‐サウスコースト、 NSW
Mirritya Mundya(ミリティヤ・ムンドヤ)という名前は、オーストラリア先住民の言語で「ハングリー・ブラックフィッシュ」を意味し、土地の持つ豊かな食材や伝統的な知識を生かした食体験を提供しています。月に1度のSpirit Food @ Silos KitchenのPop up dinnerを開催していて、$150で5コースの料理と1杯のドリンク、それぞれの料理の説明つきで創作を織り交ぜたネイティブ料理が食べられます。中でも私が気になったディッシュは「エミー肉のアランチーニ」。聞いただけでも美味しそう! https://mmundya.com
Warndu Café(ワンドゥ・カフェ) – SA
ワンドゥカフェはアデレードを拠点とし、アボリジニの知識に基づくブッシュ・タッカーを提供しています。固定店舗は持たず、オンラインショップやポップアップイベントでブッシュフードの加工品を販売しています。オンラインショップでは、スパイスやティー、ジャムなど、家庭でも楽しめる商品も多く揃っていて、レシピも沢山公開されています。https://warndu.com
Red Ochre Barrel + Grill(レッド・オーカー・バレル・アンド・グリル) – アデレード、SA
レッド・オーカー・バレル・アンド・グリルは、アデレードのトーレンスリバー沿いにあるレストランで、オーストラリア伝統的なネイティブフードを現代的にアレンジしたモダンオーストラリア料理を提供しています。カンガルー、エミュー、クロコダイル、南オーストラリア産のシーフードなどを使い、ユニークな味わいの料理が楽しめます。内装にはオーストラリアのブッシュライフを描いたアート作品が飾られ、スタイリッシュで洗練された雰囲気が特徴。予算はディナーに$100-150程度をみておけば良さそうです。やや高級レストランというところでしょうか。https://ochrerestaurant.com.au/
Wayward Winery(ウェイワード・ワイナリー)‐ ワーブラ、VIC
ウェイワード・ワイナリーはビクトリア州のバララットという街から30分ほどのところにある休火山クォインヒルにあるワイナリーで、ピノ・ノワール、ピノ・グリ、シャルドネ、シラーズの4種類のブドウを栽培しています。地元産の食材や自家菜園で育てた季節の野菜やハーブにこだわりを持ったメニューを提供していて、固有動植物の多いオーストラリアで地元の食材や季節の食材にこだわることは即ちネーティブ・フードを使うこととほとんど同じことなので、結果としてブッシュ・タッカーみたいな料理が沢山あるという感じ。飾りすぎない料理にはシンプルに素材の旨味が凝縮されていて、ブッシュハーブがそのバランスを引き立てている感じ。ワイナリーだけれども気取らないアットホームな感じのサービスも好き。(こちらは我が家から40分程度の場所にあり、季節メニューがいく度に変わるのが楽しみ。このワイナリーの食事がお気に入りすぎる夫からSNSシェア禁止令が出ているから私がここに書いていることはぜひ内緒でよろしくお願いします!)
私が実際に食べたネイティブ・フードを使ったWayward Wineryの季節メニューの写真をいくつか載せておきます(前回のブッシュ・タッカーの記事もこのワイナリーで食べた料理の写真がメインでした)。この記事のトップ画像に使っているラム肉のブッシュスパイスとネイティブミントソース添えの料理もこちらのワイナリーものです。先日$90のコース料理をシェフのお任せで頼んだら個性的な料理が何と7品も出てきて組み合わせの新しさや美味しさに大満足でした。(回し者ではなくいちファンです。)
先住民のレシピ本おすすめ
前回のブッシュ・タッカーの記事の後どっぷり深みにはまって調べ物をしていたら、First Nations Food Companionという素敵なレシピ本まで見つけちゃいました。こちらの本は、先住民の伝統食であるブッシュ・タッカーの食材としてのFirst nations foodをレシピつきで網羅。”First nations flavour wheel”という先住民が料理の味のバランスの取り方が解説されていたり、植物の説明や調理の仕方が説明があったり。敷居の高いレシピというよりは、素材は珍しいけど作り方は意外とシンプル。もともとが伝統的に受け継がれた料理だからというのもあるのでしょう。ジャムやマカダミアバターのレシピなど普段の朝食にプラスできそうなレシピや、アイスローリーなんて見た目から可愛すぎて子どものヘルシーおやつに作ってあげたくなるようなレシピまで。緑アリのラテとか味は想像がつかないけれど滋養強壮になるようなものまでありました。何にせよ、構えなくてももっと気軽にネイティブ植物を普段の食事に取り入れようって思えるような、ワクワクするレシピ集♪
ブッシュフードを紐解くAmazon AUのベストセラー本「Wild Food Plants of Australia ‐Tim Low著」はこちらを見てね。↓
まとめ
調べていくうちに、ブッシュ・タッカーって実は特別なお店に行かなくても、スーパーで買ってきたカンガルーやラムの肉を焼いて、散歩ついでに庭や近所で摘んできたネイティブハーブをソースにしたり花を飾りに添えるだけで料理がバランスされたり見た目も映えるっていう気軽なものなんじゃないかという気がしてきました。なんせ、オーストラリアは固有の動植物が8割とか生存しているといわれるとても独特な国。特に我が家みたいな森に囲まれた田舎に住んでいると、ちょっと意識して見たら実は家の庭にも近所にもネイティブ・プランツだらけでした♪我が家のネイティブ・フード活用術ができたらまたシェアしようと思います。最後まで読んでくれてありがとう。ぜひまたオーストラリアガイドを覗きにきてね。Yuri
オーストラリアで暮らす全ての人に読んでほしい「初心者向けお金の本」
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