オーストラリアで家を借りる

yuri
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空室率1%以下の都市もあるオーストラリア。空室率の多い日本とは勝手が違い、空前の売り手市場です。また、不動産価値が安定的に上昇しているために不動産投資が一般化していて、不動産売買も活発に行われ賃貸価格を押し上げています。

安全で気にいる家を借りるためのコツをご紹介します。不動産会社を通して借りる場合とシェアハウスなどオーナーや管理者から直接借りるパターンを想定しています。

詐欺注意

特にシェアハウスなど短期滞在ビザの入居者を狙った不動産詐欺が横行しています。おかしいと思ったら連絡を絶ち被害を防ぎましょう。シェアハウスの探し方は最後の方に書いていますので短期滞在先を探している方はぜひチェックしてみてくださいね。

✘ 内見(Inspection)に行く前の敷金、手付金(bondやdeposit)の支払いは詐欺

✘ オーナーが海外に旅行中で内見できない、鍵を郵送するから先にbondを払えも詐欺

✘ 詐欺師はFacebook他SNSや日系情報クラシファイドなどでも発生

不動産の探し方

不動産会社経由で家を借りる場合

Realsetate.com https://www.realestate.com.au/rent

Domain.com https://www.domain.com.au/rent/

個人で契約

facebookグループのローカルグループなどで探す。基本的に個人間の契約となりますので条件等しっかり確認して契約しましょう。お得物件も多いですが、特に市場価格より安すぎるものは詐欺注意。

シェアハウスを探す場合

Flatmates.com https://flatmates.com.au/

Fairy Floss Real Estate (facebookグループ) https://www.facebook.com/groups/117412174975402/

契約期間

契約期間は1年単位がほとんど

オーストラリアで、家やアパート(日本で言うマンションも含む)を借りる場合、1年契約または2年契約が普通です。不動産屋さんを介して借りることが一般的ですが、オーナーとの直接契約の場合もあります。

契約期間の終了前に更新するかの確認があり、更新する際に家賃が上がることがほとんどです。更新しない場合は月単位の契約へ移行になりますが、リスクとして家を売るからと退去になるケースも。

途中解約

日本のように1年契約したけど事情が変わって途中解約をという場合にも、借り主( tenant)側が契約期間分の残りの家賃(rent)を支払うか、広告費を負担して次の借り主を探す、または自力で(オーナー/Ownerが納得する)次の借り主を探すというのが一般的だったりします。

短期滞在ビザだと不利

そのため、短期滞在のビザを持っているワーキングホリデービザなどの場合、正規のルートでは借りられないことが多いため、短期の場合はシェアハウスのオーナーから借りる、管理者から借りる(又貸し)となるケースがほとんどです。

Inspection(インスペクション/内見)

インスペクションとは

実際の物件の中や敷地内を見るための内見のこと。オーストラリアでは物件ごとに決められたインスペクションの時間があらかじめ設定されていて、その時間に(グループまたは個人で)見学するケースが多いです。もし時間が合わなかった場合問い合わせると別日程を設けてくれる場合もあるものの、基本的には好条件のテナントから早いもの勝ちに物件が決まっていくのが一般的。

インスペクションの目的は、テナント(借り主)側が物件を見ると同時に、オーナー(貸主)側/管理する不動産屋側がテナント候補を見極める場でもあるのを忘れずに。そのため、インスペクションなしで借りられないケースも多いです。きちんとした身なりやことば遣い、何よりもちゃんとお金を払いそうに見えると好印象ですので意識してみるのもよいかもしれません。

因みに、オーストラリアの不動産広告は実際の物件の状態と広告掲載の写真とが違うことがあり、特に古い物件はインスペクションで現状確認せずに入居を決めるのはリスクを伴います。もはや一種の詐欺だと思うのは私だけでなないはずです(笑)。

インスペクションで気に入ったら

気に入ればアプリケーションフォーム(申し込み用紙)に記入(ほぼオンライン)して申し込む。インスペクションの際に、気に入ったことを担当者に伝え、自分が良いテナント(借り主)であることをアピールするとアプリケーションがスムーズになることも。例えばすごく綺麗好きだとか、日本でも一人暮らししていて部屋はいつもきれいだったよとか、日常会話にアピールポイントを入れて見るのが自然かと。どうしてもその物件に住みたい場合はアプリケーションフォームに提示されているより高い値段で申し込むこともできるケースがありますので、不動産屋さんに相談してみてください。

インスペクションで確認すること

物件に含まれるもの、含まれないもの:家具付き物件だった場合は具体的に何が含まれているか確認する。家具なしでも乾燥機や冷蔵庫など物件によってついていたりする場合もあるため、必ず物件と一緒に付いてくるものを確認すること。因みに自分が持っている家電が付いているとわかった場合などでもオーナー負担で撤去してもらえるかの交渉などもしてみる余地あり。特に、まだ前の住人が住んでいる段階でのインスペクションをした場合(普通にそういうケースも多い)は、それが住人のものなのか物件に付いてくるものなのかの判断ができないため(不動産屋も知らないことも多々)、念の為の確認が必要。また、ペットが居る場合はペットがOKな物件かも聞いてみる(OKな物件が多いものの、オーナーによってはアプリケーションではペットがいない人のほうが選ばれやすいことも)。

また、物件により、ガスや水道などの一部の光熱費がオーナー負担のことがあり(大体リスティングの時点で書いてありますが)、聞いておくと良いです。

一般的にですが、オーストラリアの不動産屋さんの担当者は、物件の情報を知らないことがあり、インスペクションで始めて物件を見る、みたいなことが普通に起こります。私達が4年半借りていた物件は担当者が4人変わりました。当然物件のことは全く知らず、こちらが説明しないといけないくらいです。ゴミ捨て場やゴミ収集日を聞いたら「ご近所さんに聞いたらわかるよ!」と明るく返されたりします。そんな場合もあまり期待せず、必要なことは質問してオーナーに確認するなどして後日折り返し連絡をもらえるようにお願いするのが得策です。そして証拠はいつでも残しておきましょう。

契約

無事にアプリケーションが通ってあなたがテナントとして選ばれたら、次は契約です。ボンド(約1ヶ月分)と最初の月の家賃が払われ、契約書類がすべて揃うと鍵の受け渡しになります。

賃貸契約に必要な情報と書類

・契約書

・雇用先情報

・年収証明

銀行・口座残高証明 

パスポート・運転免許書など写真付きID 外国人はパスポートの写メやPDF提出はほぼ必須

Bond(ボンド/敷金)の支払い

通常最初の1ヶ月分の家賃と1ヶ月分程度のボンドの支払いをして正式契約となります。ボンドは公的機関に預けられ退去時の状態を確認して返金となります。入居期間中は貸主も借り主もお金にアクセスすることはできません。ボンド支払い後通常1週間程度でボンドを預かる公的機関から借り主にメールでボンド受領の連絡がいきます。

トラブル回避:入居後すぐにやること

入居後すぐ、コンディションレポートを提出する

コンディションレポートは、自分が入居したときの物件の状態をレポートするものです。ダメージや修理が必要な箇所などを記入し、写真もしっかり撮っておきましょう。ビクトリア州なら3日以内に提出。ちゃんとした不動産エージェントなら必ずコンディションレポートの話しをしてきますし、既にコンディションレポートが作成してあって、それに追加があればレポートするという方法の場合も。本当に、これをやっておかないと、いざ退去となった時にもともとあったダメージに高額の請求をされてボンドから引かれたりします。こちらは不動産エージェントがコロコロ変わるので、家の状態などいちいち覚えていませんし気にしてもいないので、自分で証拠を残しておくことが大切です。

シェアハウスの賃貸契約

シェアハウスは不動産会社を通していない場合が多く、ボンドやミニマムの滞在日数なども物件次第でマチマチです。詐欺などにあったり、悪質なオーナーや管理者に当たってトラブルになるケースが後を絶ちません。気を引き締めて素敵なお家を探していきましょう!

必ずInspection(インスペクション/内見)に行く

インスペクションで実際に物件を見てから契約となるのが一般的な流れです。インスペクション前に支払が発生するのはすべて詐欺です。条件内で見つからない場合は予算を上げてたりエリアを広げたり、シェアルームにしたりと何かを妥協して探してみましょう。市場価格より安すぎる部屋には裏がある(劣悪な環境/詐欺など)ことも多いです。

インスペクションで確認すること

 ・家賃に含まれるもの、含まれないもの:光熱費やインターネット、駐車場、ランドリーやキッチンの使用、使用可能な器具など。光熱費など一定額を超えた場合請求などの条件があることも。

 ・掃除などの役割分担などがあるのか:物件によっては掃除当番があったり、外部のクリーナーに委託されていたり。

 ・家賃の支払いタイミング:週払い、隔週払い、月払いなど。基本は前払い。

 ・ミニマムステイ:最低でも●ヶ月以上滞在が条件などがあるか、あればもしミニマムステイ期間内に早めに退去する場合の条件(ミニマム分全額支払いのケースも)。

 ・Notice期限:退去の場合、いつまでに伝えればよいのか。例えば、Noticeの時期が2週間の場合に自己都合で1週間で退去する場合でもNoticeの期間に足りていない1週間分の家賃を請求されるケースが一般的です。

 ・ボンド支払いのタイミング、支払先、退去時のボンドの返金までの期間など:退去後いつまで経ってもボンドが返金されないトラブル回避に、契約書にボンドは●日以内に返金などの一文を入れてもらいましょう。

・契約書があるか:シェアハウスはザル運営が多く、契約書がない場合も多々あるものの、あればベスト。ない場合でも証拠として条件や取り決めをメール等で送って「これで間違いない」という返信をもらって証拠を保存しておくこと。

・シェアメイトについて:生活時間が逆転していたり、うるさかったりすると意外とストレスに。パーティーが大好きなシェアハウスに静かに過ごしたい人が住むみたいなミスマッチを防ぐうえでも、シェアメイトがどんな仕事や生活習慣で静かなシェアハウスなのかなど質問してみましょう。

契約

シェアハウスの場合は管理者またはオーナーによって必要書類がマチマチです。契約書がなく口約束だけのところは後々トラブルになる可能性もあるので、何らかの証拠を残しておきましょう。例えば、証拠として条件や取り決めをメール等で送って「これで間違いない」という返信をもらって証拠を保存しておくなど。

入居時

インスペクションで言われていたこと、契約書、条件などと照らし合わせて合っているかを確認。また、部屋の状態の写真は必ず全ての箇所を撮っておきましょう。退去時にダメージがあるなど問われてボンドが返ってこないなどの不要なトラブル回避になります。

不具合、汚れ、破損など、入居時の条項を入居時のコンディションを写真やメールでオーナー/管理者に送っておき、その記録も残しておきましょう。自分で証拠を残しておくことで退去時の不要なトラブルが回避できます。

退去前

決められた期間前に退去の旨のNoticeを書面やメールで送りましょう。この時点でボンドがいつ返ってくるか確認しておくとスムーズだと思います。

退去時

入居時と同じコンディションで退去しましょう。掃除も忘れずに。ボンドの返金日を確認&念押し&必要に応じて振り込み先の銀行口座番号を知らせておきましょう。

退去後

ボンド返金。

不動産関係のトラブル駆け込み先

カンガルーア
カンガルーア

どうしよう!詐欺にあった!お金払ったけど家がなかった…。

コアラン
コアラン

何度催促してもボンドが返ってこない!

自分だけでは解決が難しいと感じた場合は、できればローカルでルールを知っている第三者に入ってもらいましょう。また、証拠を揃えた上で公的機関に訴えると言ってみることが解決の糸口になることも。

それでも無理な場合、それぞれの州の不動産トラブル解決のために、証拠を揃えて公的期間に相談しましょう。

各州ごとにCivil Administrative Tribunal(民事行政裁判所)の窓口があります(ヒアリング含めて有料)

日本語通訳が必要な場合はTIS(無料通訳サービス)131450にかけて「Japanese Please」と日本語通訳者をリクエスト、その後かけたい公共機関の連絡先を伝えて3者で通話。

VIC州:VCAT tel 1300018228

https://www.vcat.vic.gov.au/case-types/residential-tenancies/apply-residential-tenancies

NSW州 

https://ncat.nsw.gov.au/case-types/housing-and-property/tenancy.html

●●●(州名)Civil Administrative Tribunal, tenancyなどと検索すれば各州の機関が探せます。因みに警察は民事不介入で、事故や暴力沙汰でもない限り対応しません。日本の交番の警察官のように親身に相談に乗ってくれることもほぼないので相談に行ってがっかりしないようにしましょう…。

オーストラリア生活、トラブルを回避して、楽しく素敵な家に巡り会えますように♪

参考までに裁判沙汰にもなった我が家の賃貸トラブルの記事もあるのでよかったら読んでいってくださいね。

最後まで読んでいただきありがとうございます。ぜひまたオーストラリアガイドを覗きにきてくださいね。Yuri

ABOUT ME
Yuri
Yuri
メルボルンガイド
在豪10年、オーストラリアの情報通。「今やりたいことをやる」をモットーにビクトリア州の山に暮らすアラフォーママ。Webマーケティングコンサル・ゲストハウス運営・情報サイト運営・不動産投資など、ライフステージに合わせた生き方を模索中。2016年からGoogle認定ローカルガイドとして活動。地元民目線のお勧め観光スポットやお店情報も発信していきます。
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